契約言語

国際契約では、当然言語が異なる者同士が当事者になります。そこで契約書をどの言語で記載するかをあらかじめ決めておく必要があります。実務上は国際ビジネス共通語として用いられることの多い英語が契約言語として用いられることになります。
しかし、諸般の事情から、複数の言語で契約書を作成することもあります。
例えば、2つの言語で契約書が作成されたからといっても、契約の成立自体に問題が生じる訳ではありませんし、法的効力に直接影響はありませんが、いくらそれぞれの言語で作成された契約書の内容が同一になるように配慮したとしても、言語の語句が意味する概念には違いがあること、同様な表現でもそれぞれの文化の違いから、その語句の意味の解釈に違いが生じることなどから、まったく同じ内容の契約書とするには限界があります。また、契約書の内容の法律的な概念も、それぞれの言語の法律を元に作成されていますので、ここでも解釈の違いが生じます。これらの解釈の違いによって争いとなることを避けるため、契約書は1つの言語のみで作成するべきであると言えます。ここで注意が必要なのは、1つの言語で契約書の正本を作成し、それぞれの国の言語で契約書の翻訳を作成した場合、正本の言語以外での翻訳は、契約上いかなる効力を持たないことを契約書の条項に明記するのが一般的です。
翻訳はあくまで参考程度ですから、契約書を正しく解釈するためには、正本の内容を基準にして考える必要があることをよく理解しておきましょう。

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