保証(Warranty)と補償(Indemnity)

保証(Warranty)とは、契約の当事者が、契約の目的物が一定の品質を有することや自らがその目的物について正当な権原(title)を有することなどの事実を確約することです。この保証したことに対して、違反があった場合には相手方は違反した当事者に損害賠償(damages)を求めることが出来ます。

保証は、明示の保証(express warranty)と黙示の保証(implied warranty)に分けることが出来ます。
明示の保証とは、契約書の文言等で明確に表現された保証(例えば、仕様書通りの製品を供給します。)であるのに対して、黙示の保証とは、明らかにされていない場合であっても、取引の性質や状況から法令が認める保証です。

この黙示の保証の具体例としては、

① warranty of title (権原の保証)

② warranty against infrigement(権利侵害が無いことの保証)

③ warranty of merchantability(商品性の保証)

④ warranty of fitness for particular purpose(特定目的への適合性の保証)

補償(Indemnity)とは、将来予測される損失に関して、その損失が生じた場合、これを補填することを約束することです。

わかりやすく言うと、一方の当事者が負うことになった責任を相手方へ転嫁することです。

保証は当事者の事実について確約であるのに対して、補償は、保証に違反があった場合をはじめとして、相手側が損失を被った場合の救済方法の約束になります。

また黙示の保証を排除する場合、③の商品性の保証を排除するためには、商品性(merchantability)について言及がなければならず、かつ書面による場合は、そのような排除が明瞭(conspicuous)に示されていなければなりません。

具体的には、すべて大文字で書くことや、すべて太文字で書くなどの方法がとられる場合が通常です。

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